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私が目指す写真館のじかん

少し前のことになりますが、私笠原が「写真館」を考える上でとても大切な撮影をさせていただいたので、ウエディングブログだけでなくハレノヒブログにも掲載させていただきます。

さて、その撮影とは国際結婚をされてハレノヒでフォトウエディングを行ったご夫婦とそのご家族のおはなしです。

 

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現在オーストラリアで生活をされているこちらのお二人は、2年ほど前に入籍をされたそうです。
日本人にも見えるご主人ですが、オーストラリア人なのでもちろん日本語を話すことができません。

実家の家族にどうしても花嫁姿を見て欲しいと思っていた新婦。
ご友人の紹介でハレノヒを知ったそうです。

撮影前、新郎より早く帰国した新婦が打ち合わせに来てくださったのですが、
その打ち合わせの中ですこしだけ不安を持たれているとのおはなしが。

その不安とは……

 

「お父さんは撮影に来てくれるだろうか……」
実は新婦のお父さんには夢があったそうです。

「娘が結婚したら、娘の旦那と一緒に酒を飲みながらたくさん話したい。」

そんな思いを持っていたお父さんの前に、娘と一緒に現れたのは

『日本語を話すことができない、異国の男性』
でした。
しかもお酒も飲めないとのこと……
その時、お父さんにはもちろんご家族にも複雑な思いがあっただろうことは容易に想像ができます。

 

そして撮影当日。

ご家族の説得もあったのかもしれません。
お父さんがお母さんと一緒に来てくださいました。

 

撮影の序盤、娘と一緒に写るお父さんの表情はまだ複雑そうです。

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しかし(そんな状況だとは知らない?)とても明るい新郎の性格のおかげもあって、和やかに時間は進んでいきます。
サムライ好きの新郎のために、サプライズで衣装屋さんが刀を用意してくれてはしゃぐ新郎。

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そんな様子を見てお父さんもやっと笑顔を見せてくれていました。
新婦のお色直しの間には、唯一の共通点である「TOBACCO」で和む二人。

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「俺はいいけど、お前はまだ若いんだから禁煙しろよ。」

「お父さんもダメだよー」

 

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そこには言語の壁を超えて会話する新しい親子の姿がありました。

 

お色直し後、
白無垢に着替えた新婦をスタジオに立たせた私は
お父さんをカメラの前に立たせ、撮影するように促します。

 

父の目の前には婚礼衣装に身を包んだ、娘。

娘の前には古風だけれどもいつも優しい、父。

そして傍らでその様子を見守る、母。

 

そんなさまざまな思いを抱えたその親子が撮影した3枚には、
私が考える婚礼写真と写真館の理想の「じかん」と「思い」が写っていました。

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家族にはそれぞれかけがえのないストーリーがあります。
それを忘れずに、これからもハレノヒは地方写真館としての挑戦を続けていきたいと思っています。

 

佐賀のおばあちゃんの思い出でもあるという「ばんこ」の前で笑顔のお二人。

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また佐賀でご家族の皆様と一緒にお会いできるのを楽しみにしています!

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末長くお幸せに。